ホテルに行ったけど何もしてないという言い訳は通用するのか?
女性とホテルに行ったことがバレた時、人は必ず次のような言い訳をします。
「人に言えない相談をしていた」
「疲れたので休んでいただけ」
「仕事の打ち合わせをしていた」
「急に気分が悪くなったので体を休めた」
また、極端なケースでは、「風俗嬢だから浮気ではない」などと主張する人もいます。
これらの言い訳の背景には、発言者自身も浮気が発覚していることを自覚していながら、それを絶対に認めたくないという心理があります。
当然ですが、これらの言い訳は裁判や調停の場では通用しません。
社会通念上、ホテルでの肉体関係があったとする非常に強い推認が働くためです。
配偶者以外の異性とホテルの同じ部屋に入った事実がある場合、それだけでほぼ100%不貞行為があったとみなされるのです。
肉体関係がなかったと主張する側は、「肉体関係があった」とする推認を覆す、すなわち「肉体関係がなかった」ことを証明する責任を負うことになります。
さらに、仮に肉体関係がなかったことを証明できたとしても、異性とホテルに行ったことで夫婦関係が悪化したと認められる場合、慰謝料請求が可能な場合もあります。
ホテルに男女で入る行為そのものが、配偶者の信頼を裏切る軽率な行動とみなされるためです。
また、この行動が原因で長期間の別居に至った場合、離婚理由として認められる可能性もあります。
「肉体関係がないから不倫ではない」というのは、不倫をしている側の一方的な論理に過ぎません。
しかし、「ホテルに入っただけで何もしていない」と主張する人は、多くの場合、意地でも不倫を認めない姿勢を崩しません。
そのような状況に対処するにはどうすれば良いのでしょうか?
問い詰めるだけでは解決に至らないことがほとんどです。
必要なのは、客観的な証拠を集めることです。